離職経験者
【この記事でわかること】
就活生は、新卒社員3年以内の退職理由を理解することで、これからの就職活動の参考にしてください。
2021年10月発表の「2020年度の就職後3年以内の離職率」によりますと、新規高卒就職者36.9%、新規大卒就職者31.2%です。
過去5年の離職率
2020年 新規高卒就職者36.9%、新規大卒就職者31.2% 2019年 新規高卒就職者39.5%、新規大卒就職者32.8% 2018年 新規高卒就職者39.2%、新規大卒就職者32.0% 2017年 新規高卒就職者39.3%、新規大卒就職者31.8% 2000年 新規高卒就職者46.8%、新規大卒就職者32.0%
4年間でも誤差程度の変化しかありません。
さらに20年前と比較した場合は、高卒離職率は減ってきておりますが、大卒離職率は変化ありません。
筆者も新卒社員として最初に就いた仕事は、2年半で退職しました。
離職率の高い職業
第1位 宿泊業、飲食サービス業 第2位 生活関連サービス業、娯楽業 第3位 教育、学習支援業 第4位 小売業 第5位 医療、福祉
データ参照元:新規学卒就職者の産業別就職後3年以内離職率のうち離職率の高い上位5産業
上位5位の職業からわかることは、理想と現実のギャップではないでしょうか。
特に労働環境や労働時間は、就職活動時にイメージしていたものと大きく違うと思います。
会社説明や企業説明会では、良いところしか説明しません。
弊社はブラック企業です!と紹介する会社などありません。
離職率の高い事業規模
1,000 人以上 大卒26.5%、高卒27.4% 500 ~999人 大卒29.9%、高卒32.5% 100 ~499人 大卒33.0%、高卒38.1% 30 ~99人 大卒40.1%、高卒46.5% 5~29人 大卒51.1%、高卒55.6% 5人未満 大卒56.1%、高卒63.0%
データ参照元:新規学卒就職者の事業所規模別就職後3年以内離職率
規模が小さい会社ほど、離職率が高くなっているのは、教育制度や福利厚生が充実してないことが理由でしょう。その割にお給料が低く、残業が多いのが考えられます。
離職の理由
・労働環境 ・福利厚生 ・低賃金
新卒社員は、就職後で働くことの現実をしり、もっといい会社がないかと離職していくと考えられます。
離職経験者
最初の就職先は、希望職種でしたが従業員数は5人で、だれも欠けることができない状況での24時間労働のサバイバルな仕事でした。
それでも、好きなことでしたので2年半は頑張りましたが、結婚して子供が出来た時に、この仕事では生活できないと考えるようになり転職しました。
離職者に対する企業側の考え
筆者も中小企業の就職採用試験の面接官を担当しているので、入社前から退職するまでの多くの社員をみてきました。最初のころは、説明から採用まで長時間を費やしているので、もっと頑張って仕事を続けてほしいという考えでした。ただ、社会人15年以上経験して気づきました。
人材は循環するもの。3年以内に辞めていくのは当たり前。今活躍している社員も転職組。
昔のように終身雇用の時代は終わりました。
出来れば長く活躍してほしいですが、気持ちの切れてしまった社員は結果を残せません。
無理に働かせても双方に良くないことです。
これから就職活動をする学生たちへ
最初に就職した会社で長く働きたいと思うのであれば、しっかり企業研究をしてください。
社歴や従業員数、会社訪問での先輩社員の働き方など。
国の働き方改革の方針で、企業側も大きく変わろうとしていますが、逆に変わろうとすることで加負担になってしまっているのが現状です。
労働時間を短くするのは簡単ですが、短時間で今まで通りの成果をあげなくてはいけなくなります。それは、今まで以上の能力が求められるという事です。
国は短縮して低下した売り上げを保証してくれるわけではありません。
新卒1社目で自分にあった仕事に巡り合える確率は低いです。1・2・3社、4社目で適した仕事に就けるかもしれません。
しっかりとした就職活動をすることで、1社目に巡り合える確率は数倍にもなりますので、就活生の皆さんは頑張ってください。
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